当院では、下記のような検査を実施しております。
血管年齢について
健康な血管(動脈)は弾力が良く、酸素、栄養が血液の中に十分にあり全身に巡らせるという役割を持っています。しかし、老化によってこの血管の壁が硬くなってきて、厚くなり、血液の通りが悪くなります。これが動脈硬化です。
そうなると全身に酸素が十分に行き渡らなくなって、内臓機能が低下したり、シミ、シワの原因にもなります。
動脈硬化は老化現象の一つなので、年齢を重ねれば誰にでも起こり得るもので、徐々に進みます。高血圧や糖尿病があると、その進み具合が速く、現代社会では、実年齢以上に血管の老化が進んでいる人が増えています。
動脈硬化をもたらす主な原因は、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)です。 動脈硬化をただの血管の老化と思わず命にかかわる病気の引き金になっていることを意識し、予防・改善に努めることが大切です。
■ 動脈硬化の原因メタボリックシンドロームについて
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)とは、内臓脂肪型肥満に加えて、高血糖、高血圧、脂質異常のうちいずれか2つ以上をあわせもった状態を、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)といいます。
内臓脂肪が過剰にたまっていると、糖尿病や高血圧症、高脂血症といった生活習慣病を併発しやすくなってしまうのです。しかも、「血糖値がちょっと高め」「血圧がちょっと高め」といった、まだ病気とは診断されない予備群でも、併発することで、動脈硬化が急速に進行します。
日本人の場合、予備軍も含めると、女性なら5人に1人、男性だと2人に1人がメタボリックシンドロームと言われています。
■ 血管年齢を測り、早期に動脈硬化を防ぎましょう
メタボリックシンドロームを放置しておくと、やがて動脈硬化を引き起こします。
動脈硬化は、脳や心臓などの血流が悪くなり、血管がつまりやすくなって、脳卒中や心筋梗塞などの病気を引き起こします。
メタボリックシンドロームの予防は、糖尿病・高血圧・高脂血症を予防するとともに、その最終結果の動脈硬化を予防することにあります。
■ 当院での血管年齢の測定について
●ABI検査
ABI は、下肢の“比較的太い血管のつまり具合”を検査する機器です。
動脈血管壁は、コレステロール等の脂質が沈着し、血管が弾力を失い、硬化します。
そして、内腔が狭くなった状態や弾性が低下した様子を数値化して知ることが出来るのがABI検査です。
ABI は、両腕と両足首の4か所で同時に血圧を測り、自動的に分析する「血圧脈波検査装置」を用いて検査します。
通常は下肢(足関節)の血圧は上肢(腕)の血圧と同じか少し高いのですが、この比が0.9以下の時は、下肢の動脈に狭窄または閉塞が疑われます。
また、血圧の左右差を知ることも重要で、これも同時に検査できます。
●頚動脈エコー
超音波を使って頚動脈の状態を調べる検査です。血管の壁の厚さを測定し動脈硬化の程度を判定します。
頚動脈の行き着く先は『脳』です。すなわち頚動脈の動脈硬化性病変は脳梗塞の大きなリスクになるのです。頚動脈の動脈硬化の程度は全身の動脈硬化の進行具合の指標にもなります。また、高血圧、糖尿病、高脂血症とも密接に関連し、治療の良否の判断にも利用されます。
検査に要する時間は、10~20分位で、特に食事や薬の制限はありません。痛みや危険性は全くない安全な検査です。
肺年齢について
肺の呼吸機能は一般的に20歳前後をピークに次第に機能が低下していくといわれています。また肺の力は、喫煙により低下する割合も大きくなるといわています。
肺年齢を知ることは呼吸器疾患の早期発見や早期治療につながります。
■ 当院での肺年齢の検査について
●電子スパイロメータ検査
肺の呼吸機能をはかり、肺の年齢を調べる検査です。
当院では、肺機能検査(電子スパイロメータ)による検査を行っております。
特に喘息やCOPDの診断に役立ちます。
息を吸って吐くだけで、肺の力(呼吸機能)を測定する装置です。
■ 肺の病気COPD(慢性閉塞性肺疾患)
~せき・たん・息切れが続いたら呼吸の危険信号~
COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは、呼吸のとき肺の中の空気の流れが慢性的に悪くなり、呼吸がしにくくなる病気のことです。
COPDは従来、慢性気管支炎・肺気腫と呼ばれており、喫煙による気道や肺胞の炎症で生じ、肺の働きが低下します。
症状は、せき・たん・息切れなどので、風邪のような症状から始まりますので見逃されがちです。そのため、年々増加して死亡する方も増加しております。
COPDは徐々に進行し、放っておくと呼吸の状態は元には戻りません。風邪などの悪化をきっかけに進行します。
但し、COPDは適切な治療を受ければ症状は改善し快適な毎日を過ごせるようになります。
見た目では分からない肺年齢を知ることにより、肺の健康維持病気の予防など早期発見にもつながります。
早期発見・治療のためにも定期的な検査をおすすめします。
骨年齢について
加齢にともない、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)という、骨の密度が減る病気のリスクが増えます。
■ 骨粗鬆症
骨粗鬆症とは、加齢により骨のカルシウムの量などが少なくなり、骨の中がスカスカの状態になり、骨がもろくなる病気です。主な症状は、骨折とそれによる痛みです。
骨折するまで骨粗鬆症であることに気付かない患者様がほとんどです。骨粗鬆症になるとわずかな衝撃でも骨折をしやすくなります。
骨粗鬆症による骨折は寝たきりになる原因の多くを占めており、大変深刻な病気です。
骨粗鬆症は、積極的に検査を受け治療することで、寝たきりの予防になります。
当院ではMD法による骨密度検査を行っておりますので、お気軽にご相談下さい。
■ 当院での骨密度の検査について
●MD法
骨密度とは骨を構成するカルシウムなどの成分がどの程度しっかり詰まっているかを表すもので、骨の強さ・骨年齢を表します。
手のX線撮影から骨密度を測定し、その場で結果の報告ができるシステムです。
心電図検査について
当院では、不整脈や狭心症などの診断のために24時間心電図検査(ホルター心電図) を導入しております。
■ 24時間心電図検査(ホルター心電図)
電極を胸に取り付け24時間かけて心電図を記録することができます。
心電図記録装置も身につけますが、小型で軽いので装着したまま普段と同じように生活ができます。
ホルタ―心電図は翌日クリニックで外します。
症状があるときの心電図の記録がとれますので、動機息切れや胸痛時の心電図を観察でき、解析後、診断や治療の役に立てます。