甲状腺外来とは
甲状腺は首の前、のどぼとけのすぐ下にある臓器です。正面から見ると蝶の形に似ています。気管や食道とのつながりはなく、甲状腺ホルモンという体に必要不可欠なホルモンを造る役目をしています。当院では甲状腺疾患に関する検査、診断を行っております。
■ こんな症状の方はご相談ください
甲状腺の働きが亢進したり低下すると、以下のようなさまざまな症状が現れます。
- くびの部分のはれ
- 安静にしているのに、心臓がドキドキする
- 手指が細かくふるえる
- 暑がりになり、水をよく飲み、汗をたくさんかく
- よく食べているのにやせてきた
- イライラしやすくなった、落ち着きがなくなった
- 体が冷え、寒がりになった
- 肌が乾燥し、カサカサになった
- 体が重く、だるく感じるようになった
- 食欲がないのに太ってきた
- 朝起きた時に、顔や手がむくむ
- 便秘をしやすくなった
- 昼間も眠く、居眠りをするようになった
- 脈がゆっくり静かになった
- 月経が不順になった
- 首がはれている
甲状線ホルモンと病気
甲状腺ホルモンには大きく分けると、次の3つの働きがあると考えられています。
細胞の新陳代謝を盛んにする
代謝とは、脂肪や糖分を燃やしてエネルギーをつくり出し、生体の熱産生を高めます。
交感神経を刺激する
交感神経が刺激されると、脈が速くなったり、手が震えたりします。
成長や発達を促進する
甲状腺ホルモンは、小児が正常に成長するために不可欠なホルモンです。
甲状線ホルモンが体内で多くなると
血液中の甲状腺ホルモンが増えて、〔動悸〕〔息切れ〕〔汗の増加〕〔体重減少〕〔手の震え〕〔全身の倦怠感〕〔暑さに耐えられない〕などの症状が出ます。これが甲状腺中毒症です。
甲状線ホルモンが不足すると
〔むくみ〕〔寒がり〕〔便秘〕〔皮膚のかさつき〕〔集中力の低下〕〔脱毛〕などの症状がでます。徐々に症状がでてくるため、甲状腺の病気だと分かりにくいことがあります。年配の方ではボケ症状と間違われたり、むくみは腎臓や心臓の病気と間違われたりすることもあります。甲状腺ホルモン剤を服用して治療します。治療によって甲状腺ホルモン値が正常になれば症状はよくなっていきます。
当院の甲状腺検査
当院では次のような検査を行っています。
血液検査
甲状腺の働きに異常がある場合に原因を調べるため、甲状腺ホルモンや自己抗体を調べます。
超音波による検査
超音波を用いることで、甲状腺の大きさ、しこりの存在の有無とその性状、リンパ節の腫大の有無などが分かります。
超音波だけでしこりの良悪性の確定診断を行うことは困難ですが、ある程度の質的診断(良悪性の鑑別)が可能です。また、触知できない小さい病変や、しこりの大きさの変化を比較するのにも有用です。
診察の上必要である場合、*予約をとったうえで後日超音波の検査を行います。
レントゲン検査
甲状腺腫瘍が石灰化を持っているか、またどの程度、周囲臓器に圧迫などの影響を及ぼしているかを診断します。
当院ではご相談の上、適切な高度医療機関への精密検査のご紹介も致します。
どうぞお気軽にご相談ください。